休息や遊びの時間のありかた

 休息や遊びの時間は誰にとっても嬉しいものです。休日とか、私も大好きです。ただただ気ままに自分の好きなことだけをしていられる贅沢な時間。スケジュールを気にすることもなく、ゆっくりと穏やかに時が過ぎていく。そんなひとときが私の心と身体を癒してくれます。正直、いつもそれが欲しいと願ってしまうほど、こんな時間が私は大好きです。

 

 でも不思議なもので、休息や遊びの時間をいつもこんなふうにたくさん欲しいと願っているくせに、実際にそれをたくさん手にしてみると、どういうわけか私はそれほど心躍らせることもなく、妙な気分になってしまうのです。

 

 きっとそんな気ままな時間は、日々の苦労の中で適度に存在するからこそ、魅力的で価値あるものに感じられるということなのでしょうね。好きなときにいつでも自分が望むだけそれを手にすることができてしまったら、それはもはや特別な時間ではなく、ただの日常になってしまうわけですからね。

 

 考えてみると、そんなふうにいつでも手にすることのできる休息や遊びの時間の中で、大した喜びや楽しみを味わうことなんてできるわけないですよね。そんな気ままな時間はいつも自分にとって特別なものであるべきなのですね。

 

 

 誤解しないで欲しいのですが、私は休息や遊びの時間を持つことが良くないことだと言っているのではありません。私が思うのは「バランスが大切」だということ。自分が健康であるために、休息や遊びは多すぎず少なすぎずの適量を手にするように、いつも意識しておく必要があるのだと思っております。特に「いつも楽しいことをしていたい」とか「自分の気に入ったことしかしたくない」などの考えを持ってしまっていると、結構バランスを保つのが難しかったりしますよね。

 

 「しょっちゅう手にすることができない」ということは特別であるための重要な要素です。しょっちゅう手にすることができないから、人はそれに特別な価値を感じるようになるのです。

 

 ことあるごとに「なにも今そんなに無理をしてそれを手にしなくてもいいじゃないか」と自分を説得して、自分にとっての特別な時間をたくさん作っていけるといいですね。