怠惰(怠け癖)による先延ばしのカウンセリングにおいては、その先延ばしの振る舞いを行動的結果と捉えて、感情(強い欲求不満)に影響を及ぼす「快適さを求めすぎる気持ち」に起因する問題として扱い、先延ばし改善へ向けての話し合いを進めていくのが基本となります(もちろん進め方はこの限りではありません)。
しかし実際のところ、それはそう簡単にいくものではないので、スムーズにカウンセリングの目標(先延ばしの改善)に到達することができるような何らかの工夫が必要となったりします。
「辛いけどやらなくてはいけないのです」、「眠いけどやらないといけないのです」、「明日ではなく今やらなくてはいけないのです」ばかりでは、「そんなのわかっているけどできないんです!」となってしまって当然です。
以前このブログでもお伝えしたことがありますが、仕事や学業の場面における怠惰に起因する先延ばし問題では、「なりたい自分」といった理想や目標を持つことがとても大切だと思います。前提としてそれは具体的で現実的なものである必要がありますが、自分にとってそれが魅力的であればあるほど、カウンセリングの目標達成にプラスの影響を与えることになると思います。
このような「なりたい自分になる」という目標に強烈なほど魅力を感じることができれば、その理想とする自分になるために必要な「やるべきこと」というものが自然と見えてくると思います。
ここで最も重要なことは、その「やるべきこと」に対して物怖じすることなく、「こうすればうまくやれるはずだ」という肯定的なイメージが持てて、なおかつそれに対して「自分はそれに取り組むことができる」と期待や自信を持てるようになることです。
こんなふうに「理想の自分に到達するための課題に自分は取り組むことができるし、その結果、いつかその目標に到達することができる」と信じることができれば、怠け癖を捨て去り、その代わりに情熱を手にすることができるかもしれません。しかも自然なかたちで。
一度情熱を手にしたら理想の実現を信じている限り、その情熱が冷めることはないでしょうから、その過程で訪れる幾多の困難にも打ちひしがれることなく、目標まで登り続けることができるのかもしれませんね。こんな感じになれたら、その時点ではすでに多くの怠け癖を手放していると思います。
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