「朝になると、仕事に行かなければならないのに玄関を出れない」
「気が付くと、職場へ休みの連絡をしようとしている」
こんな状態の自分に悩んでいる方は少なくありません。
そんな状態から脱したいと思っているのに、繰り返してしまう。
こういった状態は、単なる「怠惰」や「意志の弱さ」では説明できないこともあります。
ここでは、ストレスと回避グセ(逃げ癖)の関係について整理していきます。
回避した瞬間に生まれる「強烈な解放感」
仕事に行くのが辛く、強いストレスを感じている朝。
そんな状態に耐え切れずに、職場へ「今日は休みます」と連絡を入れ、仕事を休めることが確定した瞬間を想像してみてください。
「今日は仕事に行かなくていいんだ!」
「今日は自由に過ごせるんだ!」
重苦しい気持ちから一転して、このような気持ちが一気に押し寄せてくるのではないでしょうか。
この時に突然味わうこととなる「強烈な解放感」は、回避グセの理由を考える際のポイントとなります。
なぜ回避行動が繰り返されてしまうのか
強いストレス状態から、瞬時に解放される。
この大きなギャップが、回避行動を繰り返させる要因になることが多いです。
人はもともと、苦痛を避けて楽な道を選びやすい生き物です。
そのため、「職場に休みの連絡を入れる→その日はストレスフルな状況に身を置かなくて済む」という体験を重ねると、「辛い時は職場に休みの連絡を入れれば楽になれる」という学習が進んでいくのです。
この状態になると、回避行動は「クセ」として定着していくのです。
成功体験が回避グセを強めていく
この回避行動が「これはよい方法だ」といった具合に、成功体験として認識されると回避行動が強化されていきます。
周囲からは「怠惰な人だ」と見られてしまうこともありますが、本人としては「そうせざるを得ない」と感じていたりすることが多いです。
回避グセを改善するための考え方
回避グセをやわらげるためには、次の二つの視点を持つことが重要です。
①ストレスを「強すぎない状態」にする
強烈な解放感が生まれる背景には、もともとのストレスが強すぎるということが挙げられます。
そのため、ストレスを適度な範囲に抑える工夫が必要です。
②回避した後の感覚に目を向ける
回避したことで「そのときは」楽になれますが、そのあとはどうでしょう?
〇自己嫌悪
〇罪悪感
〇焦燥感
こうした感情にあとから苛まれることも多いのではないでしょうか。
一方で、辛いながらもやるべきことに取り組めたときには、
〇充実感
〇達成感
といった感情を抱き、清々しい気持ちになれるのかもしれません。
回避した後と、回避せずに向き合った後の感情の違いを理解することが、回避行動を見直すきっかけになることがあります。
それでも回避してしまうときに考えたいこと
ここまでのことを理解しても、
〇「わかっているのにやめられない」
〇「どうしても回避してしまう」
と感じてしまうこともあるかもしれません。
その場合は、
〇自分では気づきにくい思考パターン
〇スキル的な課題
といった、強いストレスを生み出す原因を理解することが役に立つことがあります。
ひとりで改善することの難しさ
回避グセの背景には、
〇人間関係
〇過去の経験
〇思い込み
など、さまざまな要因が絡み合っていることがあります。
そのため、ひとりで改善に向けて状況整理をしようとしても、原因が見えにくいことがあります。
カウンセリングという選択肢
もし、あなたが、
〇何度も同じことを繰り返してしまう
〇自分ひとりでは状況を整理できない
と感じ、一人で整理するのが難しいと感じる場合は、カウンセリングという形で一緒に整理していくことも可能です。
対話を通じて、
〇どのような場面で回避が起こるのか
〇何がストレスになっているのか
〇どのような改善法が合っているのか
などを整理していくことで、あなたに合った改善法の方向性が見えてきます。
まとめ
回避グセは、単なる怠惰や意志の弱さだけで起きているわけではありません。
回避せざるを得ない強いストレスの背景には、思考パターンやスキル的な課題が隠されていることもあります。
そして、それらが絡み合っていることもあります。
回避グセを改善するために大切なのは、「なぜ自分は回避せざるを得ないほど、強いストレスを感じているのか」を理解することです。
その理解が、無理なく回避グセを改善するための第一歩となります。
コメントをお書きください